教員の教育・研究活動報告
役職/職名 | フランス語学科長/学長特別補佐/国際教育連携推進機構副機構長/教授 | 所属 | 外国語学部 フランス語学科 |
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ふりがな | いとう たつや | 生年 | 1968年 |
学歴 | 慶應義塾大学文学部文学科フランス語フランス文学専攻修了(1992年) パリ第3大学言語学科修士課程(慶応義塾派遣交換留学)(1993年) パリ第7大学言語学科修士課程修了(1995年) 慶應義塾大学文学研究科フランス文学専攻修士課程修了(1997年) パリ第7大学DEA課程修了(1998年) パリ第10大学博士課程修了(2003年) |
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学位 | 学士(文学)[慶應義塾大学](1992年)、修士(言語学)(75796AA0045)[パリ第7大学](1995年)、修士(文学)[慶應義塾大学](1997年)、DEA(No PARVII 848349)[パリ第7大学](1998年)、博士(言語学)(No 22034115)[パリ第10大学](2003年) | ||
研究分野 |
フランス語学、発話意味論、日仏対照言語学 フランス語圏文化、翻訳論、エピステモロジー |
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研究テーマ |
語彙意味論 日仏対照言語学 多義性 翻訳論 エピステモロジー |
著書
題名 | 単・共 | 発行日 | 発行所名 | 備考 |
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Interactions en jeu dans la variation sémantique des unités morpho-lexicales. Deux études de cas : l’adjectif bon en français et la réduplication en japonais. | 単 | 2003.3 | Université de Paris X - Nanterre | 博士論文(仏語) 423p. |
『エコラリアス:言語の忘却について』ダニエル・ヘラー=ローゼン著、関口涼子訳。解説 伊藤達也 「ダニエル・ヘラー・ローゼンとは何者か?」 | 共 | 2018.6 .8 | みすず書房 | pp. 259-266 解説文執筆 |
世界文学の小宇宙1欧米・ロシア編『悪魔にもらった眼鏡』(亀山郁夫・野谷文昭編)メリメ「イルのヴィーナス」 | 共 | 2019.4.25 | 名古屋外国語大学出版会 | pp.273-329 Prosper Mérimée (1835) La Vénus d'Ille の翻訳・解説執筆 |
『現代思想』12月臨時増刊号 ドストエフスキー生誕200年(責任編集 亀山郁夫・越野剛・望月哲男)S・フォルティ「新-悪霊(抄)-悪と権力の再考」 | 共 | 2021.11.25 | 青土社 | pp. 174-200 Simona Forti (2012) I nuovi demoni - Ripensare oggi male e potere (Feltrinelli) の抄訳 |
学術論文
題名 | 単・共 | 発行・発表日 | 発行雑誌又は発行学会等の名称 | 備考 |
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Sur la réduplication des pronoms interrogatifs en japonais – nani nani, dare dare, itsu itsu, doko doko |
単 | 1999 | Japon Pluriel 3, Philippe Picquier, Société Française des Etudes Japonaises | 仏語 pp. 315-322 |
「形容詞bonの多義性の理解に向けて」 | 単 | 2004.5 | 『フランス語学研究』日本フランス語学会 | 38号 pp. 1-11 |
Sarah de VOGUE et Rémi CAMUS (eds) Linx No 50 Variations sémantiques et syntaxiques des unités lexicales : études de six verbes français, Université Paris X. |
単 | 2005.5 | 『フランス語学研究』日本フランス語学会 | 39号 pp. 80-81 |
「量を表す目的語を伴う仏語couperと日本語ワル、キルの意味論的考察」 | 単 | 2006.8 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 30号 pp. 83-106 |
「Voir と「見る」に於ける知覚動詞の多義に関与する異質的要因の研究(第一部)」 | 単 | 2006.8 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 31号 pp. 43-58 |
「Voir と「見る」に於ける知覚動詞の多義に関与する異質的要因の研究(第二部)」 | 単 | 2007.2 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 32号 pp. 157-170 |
「フランスにおける言語起源論の再燃」 | 単 | 2007.5 | 『フランス語学研究』日本フランス語学会 | 41号 pp. 64-68 |
「「出る」とSortir : トポロジー空間の召還と構築的意味論」 | 単 | 2008.2 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 34号 pp. 105-122 |
Nozoku (entrevoir /excepter) est-il polysémique? | 単 | 2008.8 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 35号 pp. 63-73 |
「ハズとカネルのモダリティ的用法について」 | 単 | 2010.2 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 38号 pp.77-92 |
「Jouerと「あそぶ」の意味論的考察」 | 単 | 2010.8 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 39号 pp.53-70 |
「フランス語動詞courirの意味論的研究:同一性の把握」 | 単 | 2012.8 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 43号 pp. 20−29 |
「ローラン・ゴスランのモダリティ論 - 表象の認定としてのモダリティ」 | 単 | 2012.12 | 『フランス語と日本語におけるモダリティ』2008年度〜2012年度科学研究費補助金 基盤研究(C)課題研究 20520348 (研究代表者渡邊淳也/筑波大学) | pp. 20-30 |
「語彙意味論に適する「相互依存的」構成性について」 | 単 | 2015.2 | 『名古屋外国語大学紀要』名古屋外国語大学外国語学部 | 48号 pp.135-143 |
Etude des emplois de quoi en clôture | 単 | 2016.8 | 『名古屋外国語大学紀要』 名古屋外国語大学外国語学部 |
51号 pp.35-49 |
自然言語の歴史的変化と文法化-日英仏語の事例研究と数理的アプローチの批判的検討を通じて | 単 | 2017.5 | 『フランス語学研究』日本フランス語学会 | 51号 pp.111-131 |
『一般言語学講義』の受容の過去、現在、将来 (誌上シンポジウム「ソシュールのテクストをめぐって」) | 共 | 2018.5 | 『フランス語学研究』日本フランス語学会 | 52号 pp.17-27 |
現代日本語における格助詞「で」の多義性の理解に向けて | 共 | 2019.12 | 『慶応義塾大学日吉紀要:言語・文化・コミュニケーション』 | 第51号 pp.105-124 |
「偉大な翻訳はすべて再翻訳である」—アントワーヌ・ベルマンの再翻訳論を読む | 単 | 2020.3.10 | 『Artes MUNDI』名古屋外国語大学出版会 | Vol. 5 pp.18-32 |
現代日本語における格助詞「で」と「から」の比較:本質的機能の仮説と制約の説明 | 共 | 2020.11 | 『藝文研究』慶應義塾大学 | 118号 pp.1-15 |
動詞「はしる」の3系列の意味とスキャニングの3つのアイプ | 共 | 2021.7 | 『名古屋外国語大学論集』名古屋外国語大学 | No.9 pp.87-104 |
ウイリアム・マルクスのコレージュ・ド・フランス就任講義を読む | 単 | 2022.3 | 『Artes MUNDI』 名古屋外国語大学出版会 | Vol. 7 pp.14-28 |
現代日本語における格助詞「に」の発話意味論的記述 | 共 | 2022.4 | 『名古屋外国語大学論集』 | No.10 pp.117-143 |
「閉会のことばにかえて」Antoine Culioli “En guise de clôture”(Trad. Jap. et comm. Tatsuya ITO) | 単 | 2022.7 | 『名古屋外国語大学論集』 | No.11 pp. 269-283 |
現代日本語における格助詞「から」の体系的記述に向けて | 共 | 2022.12 | 『慶應義塾大学日吉紀要:言語・文化・コミュニケーション』 | No. 54 pp.1-22 |
現代日本語の格助詞「より」の多義性の統一的説明の試み | 共 | 2023.6 | 『慶應義塾大学日吉紀要:人文科学』 | No. 38 pp. 41-56 |
「多国籍資本主義時代の第三世界文学」(Fredric Jameson の論文翻訳と紹介) | 単 | 2024.4 | 『Artes MUNDI』名古屋外国語大学 | Vol. 9 pp.47-64 |
第59回日本翻訳文化賞受賞記念、野谷文昭インタビューと解説 | 単 | 2024.4 | 『Artes MUNDI』名古屋外国語大学 | Vol. 9 pp.91-112 |
学会発表等
題名 | 単・共 | 発行・発表日 | 発行学会等の名称 | 備考 |
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「フランス語の複合形容詞の意味」 | 単 | 2007.11.10 | 慶應義塾大学(三田)日本フランス語学会例会 | |
「モダリティの意味、モダリティと意味―日仏対照言語学の視点から」 | 単 | 2008.12.7 | 筑波大学 科学研究費による招待講演 | |
「日仏対照言語学の可能性:はしる/courirの分析を通じて」 | 単 | 2011.5.14-15 | 国際セミナー「日本語とフランス:語対照言語的アプローチ」 名古屋大学 |
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"L’écriture académique et la pensée critique" | 単 | 2015.2.21 | 名古屋大学 2nd International Symposium on Academic Writing and Critical Thinking | 使招聘講演:仏語 |
“Iru et aru, deux verbes qui marquent l’existence en japonais” | 単 | 2015.4.10-11 | パリ東洋語学校(INALCO) Prédication exsistentielle dans les langues naturelles : valeurs et repérage, structure et modalité |
使用言語:仏語 |
「Marqueurs discursifs/particules énonciatives/coordonnants 談話標識の意味論的分類の試み」 | 単 | 2015.4.18 | 早稲田大学 日本フランス語学会特別研究推進プログラム | |
”Réexamen de quoi de ‘clôture’ et de bon discursif en français” | 単 | 2015.5.2 | 慶應義塾大学(三田)Journée d’études “Marquers discursifs” | 使用言語:仏語 |
自然言語の歴史的変化と文法化 – 日英仏語の事例研究と数理的アプローチの批判的検討を通じて- |
共 | 2016.5.28 | 学習院大学 日本フランス語学会2016年度シンポジウム |
企画、司会 |
Logos et Lemme de Tokuryu Yamauchi (1890-1982) Une critique de la logique occidentale | 単 | 2018.2.27 | ブリュッセル自由大学 | 招聘講演:仏語 |
La particule japonaise DE | 共 | 2018.3.9 | パリ東洋語学校(INALCO) Séminaire du groupe TOPE |
Préparé par F. Ashino et T. Ito, présenté par T. Ito |
KARA : altérité ou extériorité ? | 単 | 2018.6.9 | 青山学院大学、「他性」をめぐるシンポジウム | 学会発表:仏語 |
« Il est venu, son fils avec ! » Une réflexion précaire sur un emploi adverbial de avec en français parlé |
単 | 2023.5.27 | 日本フランス語学会シンポジウム、慶應義塾大学(日吉) | 学会発表:仏語 |
De la polysémie à la variation | 単 | 2023.6.17 | 日本フランス語学会ワークショップ 慶應義塾大学(三田) | 学会発表:仏語 |
Description de la particule MADE ("Jusqu'à", "même") en japonais contemporain : la frontière et ses interprétations variées | 共 | 2023.10.6. | Colloque Frontière / Frontiers, Université de Tours | Préparé par F. Ashino et T. Ito, présenté par T. Ito |
大学教育の改善に関する活動
活動事項 | 年月 | 備考 |
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クラスアドバイザー | 2005年~ | |
卒論指導 | 2005年~ |
作成した教科書
教科書名(対象講義名) | 単・共 | 年月 | 備考 |
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『パザパ 話せて書けるフランス語』(三修社) | 共 | 2017年 |
社会的活動等
活動事項 | 期間(年月) | 活動機関名 |
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文化イベントの企画・コーディネート | 2013~ | アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会 |
「名古屋・ランス姉妹都市提携5周年記念事業」プロポーザル委員 | 2022.6 | 名古屋市 |
所属学会名称
所属学会名称 |
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日本フランス語学会 |
所属学会役員歴等
所属学会及び役員名 | 期間(年月) | 備考 |
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日本フランス語学会『フランス語学研究』編集委員 | 2014〜 |
期間(年月) | 事項 | 備考 |
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2005〜2006 | 名古屋外国語大学外国語学部フランス語学科助教授 | |
2007〜2015 | 名古屋外国語大学外国語学部フランス語学科准教授 | |
2016〜 | 名古屋外国語大学外国語学部フランス語学科教授 | |
2018(2〜3), 2019(2〜3) | ブリュッセル自由大学文学翻訳コミュニケーション学部招聘講師(Maître d'enseignement) | |
2022. 10〜2023.7 | 愛知県立大学外国語学部ヨーロッパ学科フランス語圏専攻非常勤講師 |
受賞事項 | 年月 | 備考 |
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慶應義塾大学 塾派遣交換留学生 | 1993年~1994年 | (パリ第3大学新ソルボンヌ校) |
フランス政府給費留学生(第1部門) | 1999年~2001年 | (パリ第7大学) |
フランス教育功労賞(パルムアカデミック勲章シュヴァリエ級) | 2019年7月 | (フランス共和国) |
名称 | 題名 | 機関名(採択時) | 年度 | 備考 |
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基盤研究(C)課題番号20520348 | フランス語および日本語におけるモダリティの意味論的研究(研究代表者:渡邊淳也) | 筑波大学 | 2008〜2012年 | 研究分担者 |
主な担当科目名 対象学部・学科
担当科目名 | 対象学部・学科 |
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フランス語、フランス語圏文化、仏語史、ゼミ(言語) | 外国語学部 フランス語学科 |
言語学 | 世界教養プログラム |
授業の改善と工夫
改善と工夫内容 |
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ネイティブ教員と共通教科書を使う授業では、初学者に対し、十分に説明が行き届くように、各章のはじめに、目的や重要ポイントなど全体的な説明を行った。小テストを頻繁に行い、暗記事項を定着させる工夫をした。中級レベルでは、複文の構造や、接続詞の機能、パラグラフの展開に気を配らせ、修飾/被修飾の関係、品詞、多義性、語彙のパラフレーズなど言語学的な要所を正確に把握させ、文章理解を助ける工夫を行った。フランス語圏文化の紹介では、フランス語の歴史から始まり、中世、ルネサンスを経て、アカデミーの創設、ヨーロッパの植民地獲得戦争、宗教と国家との関わり、フランス語の言語管理の実情、教育とメディア、世界のフランス語圏など、フランス語の世界の多様性に目を開かせ、フランス語学習に一層の興味を持たせるような授業を行った。ゼミでは論文指導を行い、内・外部の大学院進学者を育成した。フランスの作家やアーティストを学内に招き、現在進行形のフランス文化に触れる機会を提供した。 |