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国際交流

第5節 国際交流事業

(2)学内における国際交流活動

 日本語教育センター(留学生別科)の充実と外国人留学生の増加に伴い、国際交流部では日本人学生と外国人留学生との出会と日常的な交流につながる機会を提供している。学内での留学生との交流の機会として、出会いのきっかけ作りの場として大規模な国際交流パーティー、定期的に行われる外国語での自由会話の機会(ランゲージ・ラウンジ)、留学生の授業の参加協力、留学生宿舎(インターナショナルハウス)での混住、サークル活動の参加、日本人学生の留学予定者との情報交流、ボランティア登録制度による各種国際交流活動への参加などさまざまな活動がある。
1)国際交流パーティーの開催
 日本語教育センター(留学生別科)の入学・修了時等に合わせて、留学生と日本人学生の気楽な交流の機会を提供している。誰でも無料で参加することができ、教職員、地元の日進市、長久手町内の関係者も参加し、毎回150名以上が参加する。パーティーは学生ボランティアと国際交流部の職員で運営されている。
2)外国語の自由会話の機会
 本学には、コミュニケーションプラザ2階の「ランゲージ・ラウンジ」等にて 日本人学生が英語、フランス語、中国語でそれぞれのネイティブの外国人と、また、外国人は日本語で日本人と、毎日一定時間に自由に会話ができる機会がある。国際交流部、日本語教育センター等に在籍する外国人学生の派遣、運営を担当している。
3)各学科の授業等への参加
 国際交流部では所管の国際交流委員会等各種会議を通じ、外国人留学生の授業内での参加交流を活発にするために呼びかけ、定着してきた。例えば、各学科(英米語学科、フランス語学科、日本語学科、国際経営学科等)の授業に留学生を依頼に応じて派遣し、自国文化等の紹介及び外国語の指導を行う。また、中国語学科については1年次生への発音指導及び学内暗唱弁論大会参加学生への音読・暗唱の指導を行っている。
4)インターナショナルハウス(外国人留学生宿泊施設)
 本学の交換留学生の宿泊施設(収容64名)として平成12年に完成したインターナショナルハウス は、平成15年9月末現在、留学生52名、また若干の日本人学生もチューターとして居住している。日本人学生は、留学生の生活上の各種支援をし、相談の相手等もしている。日本人学生は、来学する留学生と入寮前から海外交信をし、情報提供に努め、入学時の空港出迎え、オリエンテーションでのキャンパス内や近郊案内を一般学生ボランティアと協力して行っている。また、七夕、クリスマスなど四季折々の行事を留学生と共に催している。同ハウスには、日本人学生が知り合った留学生を日常的に訪ね、交流をしている。
5)各種サークルへの参加・協力
 留学生の入学時にサークルの活動の紹介をし、参加、協力を促し、日常的な交流のきっかけ作りをしている。

 ESS、フランス語サークル、中国語研究会等の活動に参加し、外国語指導、自国の紹介等を行っている。ESSについては、例年学祭等で上演される英語劇に留学生もキャストとして参加し、日本人学生と共に舞台に立っている。また、コンクールにおいては優秀な成績を修めている。

 例年居合道、合気道、柔道、剣道、空手等の日本古来のスポーツサークルに参加する留学生が多く、それ以外にもバトミントン、サッカー等のサークル参加者もいる。
6)学祭への参加について (毎年10月実施)
 例年大学祭に留学生独自の屋台を出し、昨年度は、水餃子・中国風スープ(中国)、ベジマイトサンドイッチ・ホットチョコレート(豪州)を販売し、好評を得た。また、学祭実行委員と日常的な打ち合せ、サークル等の屋台に協力、ソフトボール大会に留学生チームとして参加するなどさまざまな形で参加して交流をしている。
7)留学予定学生との交流
 長期留学106名(平成15年度)の内、提携大学へ留学する本学学生と、海外からの交換留学生を引き合わせ、出発前に留学先大学の情報を得ている。その結果、留学先大学での生活への適応が早く好評を得ていると共に、海外の提携大学において来日予定の学生が、本学から派遣した学生から情報を得、交流するという逆のケースも多い。
8)ボランティア・ホストファミリーの募集について
 国際交流パーティー 日本語教育センター日本文化実習等において様々な面で協力する  学生ボランティアを募集している。(平成14年度登録者:約100名)

 アイオワ大学短期研修来学(平成15年6月)学生のサポートをするボランティアスタッフ、
ホストファミリーの募集を行い、学内案内、名古屋市内見学、歓送迎会等様々な面において協力を得られた。ホームステイ時には、来日学生が日本人学生家庭に滞在し、双方にとってよい体験となった。
9)公開講座の開催
 日本人学生と留学生が共に参加可能な公開講座「クリス・グレンの日本歴史体験」(平成15年1月29日)を開催した。
10)万博国際交流ボランティア
 平成17年に愛知県瀬戸市、長久手町、豊田市で開催される愛・地球博(日本国際博覧会)を目指し、学内で学生ボランティアを募ったところおよそ100名の学生が応募し、グループとして「名古屋外国語大学国際ボランティア」を立ち上げた。万博会場はもとより学内にて国際的なボランティア活動をする意欲を示している。国際交流部では、万博関係の各種研修会、事前行事の情報提供を行い、活動への意欲の高揚に努めている。当プログラムは、学生部と連携して実施する新しい試みである。

 平成11年頃、日本人学生から「留学生はどこにいるのか、姿が見えない」という声が聞こえたが、現在はそのような声は聞かれない。留学生数が90名を超え、その半数が欧米からの留学生であることもあるが、上記のような大きなイベントと日常的な出会いの場の機会が増えたことが功を奏していると考えられる。平成15年度に学内において初めて外国人を受け入れるホームスティ家庭を募集し、家庭滞在をした外国人、受け入れた本学学生家族からも好評を得たことは今後によい示唆を与えるものと評価される。しかし、日本人学生で留学生と実際に交流している学生の割合は高いとはいえない。現在未参加の多くの学生達も交流を希望していることから、彼らが活躍できる場を提供する必要性が感じられる。また、現在は単発的な活動で終るため、継続性のある活動が行えていないという実情がある。しかし全学的なイベントを行う、留学生が授業に参加する等多方面での交流を進めることにより状況は改善されてきている。

 多くの学生に国際交流に関心を持たせるためには、1.これまで交流のきっかけ作りとして大学側で企画した国際交流パーティを改善し、学生自身の手で運営させることとする。また、国際色豊かな異文化理解を深めるアメリカンフェアー、イギリスフェアー等のプログラムも学生自身に企画させる。2.更なる日常的な交流の場の創造を目指して、全学的な視点で留学生と日本人学生の接点を見出すシステムを開発する。以上のことを実現するために継続的に学生が国際交流ボランティア活動を促進し、活動が日常化する自主グループを育成することを検討している。