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財政

第2節 名古屋外国語大学の強化

(3)名古屋外国語大学財政の問題点とその対策

 名古屋外国語大学財政の問題点は収入構成において学生生徒納付金比率が高すぎるという点である。全国の同規模大学の平均値の20%ほども高く、法人全体のそれよりも倍近い乖離となっている。これは全国の大学に比べ学生確保が順調で成功裏に行われている証であるとも見られるが、逆にライバル校に学生を奪われることのダメージが大きいことを示している。この点からも今後の事業展開においてより魅力づけしたアピールをし、社会からの人気、支持を失わないようにすることの重要性が判ってくる。

 この問題解消のための対策は、法人全体の場合と同様、学生納付金以外の収入を増やすことであるが、それは簡単ではない。前述のとおり寄付金収入を得るための態勢づくりにはかなり時間が必要であり、補助金を得るには外国語大学という内容から多くは望めないであろう。最も可能性があると思われるものは社会とのキブアンドテイクによる事業収入の確保である。

 最近リカレント教育、社会人訓練教育等の内容で大学院構想が盛んである。しかし大学院という制度、機構の中に取り入れて教育できる対象数は限られている。社会の中には資格や時間の制限のため受けたい教育を受けられない人の数の方がはるかに多いと思われる。こうした人を対象に教育事業を行うことは大学の社会貢献として歓迎されるであろう。また語学教育は低年齢から始めた方が効果的であることは経験的によく知られたことである。低年齢の子供たちに対する語学教育事業の展開は、日本人の外国語コンプレックスを払拭する点から社会貢献度も大きいし、何よりも名古屋外国語大学への関心を早くから子供たちに持たせ、将来の入学希望者増大に繋がることと思われる。