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管理運営

第3節 教学組織と学校法人理事会との関係

 本学の設置主体は、学校法人中西学園である。同学園は、本学の他、名古屋学芸大学、愛知女子短期大学、菱野幼稚園、名古屋ファショッン専門学校等5つの専門学校を設置している。理事会は14名の理事と2名の監事で構成されている。理事には本学から、学長、学部長2名が参画している。評議委員会は25名の評議員で構成され、本学からは学長、学部長2名、研究科長、学生部長、大学事務局長が参画し、両会議を通じて、大学と理事会との間の相互理解と意思疎通を図っている。

 その他、大学と理事会とを繋ぐものとして、理事会の下に名古屋外国語大学将来計画委員会が設置されている。これは、将来の大学を取巻く環境の変化に備えて学部・学科構成、教学組織、管理運営組織等について学園全体を視野に入れて、広くかつ総合的に検討を加え、必要な改革・改組案を策定し、理事会に上申する委員会である。委員には、大学側から学長、副学長、研究科長、学部長、教務部長、学生部長、国際交流部長、大学事務局長が加わり、理事会側からは、理事長、法人事務局長が参画する。この委員会では大学と法人の意向が十分に反映され、かつ将来の発展を見据えた改革案の策定に努力している。

 学則の制定・改廃、教育研究組織の設置、廃止、教員採用、授業料の決定、学生の定員、校舎や課外活動施設の建設等は、経営に直接影響するので、法人理事会の所管事項であるが、その場合でも大学の意向が十分反映される。

 その他の教育・研究に関する事項は、ほとんど大学の自治に任されている。教育・研究計画、カリキュラムの作成、学生の入学、退学、休学、留学、転学、除籍、学生の福利厚生、国際交流等は、評議会や教授会の決定に基づいて実施される。

 法人は、大学の経営母体であるから、大学の教育研究活動は、法人の経営に直接影響する。従って、両者は、緊密な連携の下に協力しあわなければならない。そういう意味では両者の機能分担、権限委譲は適切であると考える。

 以上、大学の日常の教育・研究を遂行するためには現行の管理運営組織は有効に働いている。しかし、今日のように時代や社会の急激な変化の中で、大学が将来展望を持って発展するためには現行の組織では不十分といわざるを得ない。これに対処するためには、学長を補佐して大学全体の戦略的企画を立て、これを執行し、評価する新たな組織が必要である。本学には、すでに学長の非公式な諮問機関として副学長以下役職者の一部に法人側を加えて定期的に会合を開いているが、これを抜本的に改革し名実ともに戦略的な管理運営組織とするよう早急に検討したい。

 本学の学生は、授業、カリキュラム、図書館、課外活動施設、厚生施設、スクールバス等さまざまな不満や要求をもっている。これらの要求について定期的に調査し学生の満足度を調べこれを管理運営に反映させることはきわめて重要である。従来、この種の調査は、国際経営学部において、専門ゼミ代表と学部長が定期的に懇談会を持ち学生の意見を聞くなど一部実施されているが、これを制度として、全学的に実施する体制を早急に確立したい。