第8章・第2節(1)蔵書の現状-自己点検・評価

図書館及び図書等の資料、学術情報

第２節　図書館資料

（１）蔵書の現状

１）図書

　中央図書館の２００３年度初めにおける蔵書数は216,786冊で、そのうち洋書は50,638冊である。これは、新図書館への統合により、従来の名古屋外国語大学図書館の蔵書に、当時の愛知女子短期大学図書館の蔵書89,084冊と名古屋学芸大学設置用の2,314冊を併合したものに、その後の増加が累積された数字である（以下、雑誌等についても同じ）。私立大学の平均300,412冊に及ばないのは、名古屋外国語大学が創設後未だ１５年という蓄積期間の不足によるものと考えられる。

　このうち各学科及び研究室に置かれている52,834冊を除き、中央図書館には163,952冊が配置されている。そのうち、１階から４階までの開架書架に配置された149,620冊の内訳は下表のとおりである。

　一般図書のうち和書94,648冊は２階と３階に、洋書26,699冊と中国書3,242冊は４階に配置されている。その分野別構成を見ると、言語だけで10.6％を占め、文学の17.9％と合わせ28.5％が、名古屋外国語大学の外国語学部の教育・研究に対応し、また、社会科学の31.0％が国際経営学部のそれに対応していると考えられる。

区分		（冊）	%
一般図書	総記	6,360	5.1
	哲学・宗教	7,921	6.4
	歴史・地理	10,970	8.8
	社会科学	38,594	31.0
	自然科学	9,896	7.9
	技術・工学	6,393	5.1
	産業	3,915	3.1
	芸術	5,015	4.0
	言語	13,267	10.6
	文学	22,258	17.9
小計		124,589	100.0
参考図書		3,889
コーナー図書		6,802
指定図書		5,036
文庫・新書		9,304
合計		149,620

　このほか、指定図書5,036冊のうち4,366冊が、英米語学科の授業と直結したリーダーである「エクステンシブ・リーディング」で占められている。また、コーナー図書のうち１階の日本関係洋書831冊、外国事情文献1,077冊及び４階の語学学習コーナー453冊も、外国語学習用資料の範囲に属するものである。

　開架図書以外の14,332冊は、旧版や利用度の低下した図書、及び研究室等からの戻り図書のうち未整理のもの等で、地階の書庫に置かれている。地階にはこのほか未製本又は製本済みの雑誌バックナンバー等が２万冊以上蔵置されているが、これらは蔵書冊数に計上されていない。

２）雑誌

　中央図書館が所蔵する雑誌は、1,565種であるが、そのうち710種は紀要類で、一般の学術雑誌は内国書509種、外国書346種（うち中国書21種）である。その大部分は継続的に購読されているが、図書と同様、各学科や研究室に配置されているものを除き、中央図書館には１階に内国書325種、４階に外国書201種（うち中国書27種）が配置されている。その分野別構成を見ると、下表のように、語学が総数では13.3％（外国書だけでは18.4％）、社会科学が総数で28.1％（外国書だけでは28.9％）を占めており、それぞれ外国語学部と国際経営学部の教育・研究の需要に対応している。

区分	和雑誌	中国雑誌	洋雑誌	計	%	外国書	%
一般・人文	96	19	20	135	25.7	39	19.4
社会	90	3	55	148	28.1	58	28.9
自然	59		47	106	20.2	47	23.4
芸術	47		20	67	12.7	20	10.0
語学	33	5	32	70	13.3	37	18.4
合計	325	27	174	526	100	201	100

３）視聴覚資料

　新図書館への統合に当たり、名古屋外国語大学、愛知女子短期大学それぞれの図書館で所蔵していた視聴覚資料137タイトルをＡＶセンターへ移管し、視聴覚資料は今後ここで統一的に運用することとした。

　現在、ＡＶセンターが所蔵する視聴覚資料は、6,794タイトルに上る。このうち1,818タイトルは、２００２年度中に名古屋学芸大学の映像メディア学科のカリキュラムに関連して受入れたものであるが、その60％余は外国映画のソフトであり、名古屋外国語大学の語学学習用の資料としても利用されている。

　所蔵する視聴覚資料の形態別内訳は下表のとおりである。そのうちの外国映画の点数を各形態毎に示せば右欄のとおりで、これらは語学学習用の教材としても有用であり、現に英米語学科教員の中には、授業にこれを直接利用している者もある。