第1節 外国語学部
(4)単位互換、単位認定及びインターンシップ等
1)国内の大学
平成14年度から愛知県下45大学が参加する「愛知学長懇話会による単位互換制度」が発足し、本学もこれに参加している。本学の学生が他大学の授業を受講する場合の資格は、2年次生以上で、毎期3科目6単位以内としている。なお、4年次生の2期の受講は卒業判定手続きの関係から許可していない。
平成15年度履修申込を含めた実績は次表のとおりである。
外-他大学学生の本学授業科目受講
平成14年度 |
平成15年度 |
1期 |
2期 |
1期 |
2期 |
0名 |
1大学4名 |
1大学1名 |
3大学4名 |
外-本学学生の他大学授業科目受講
平成14年度 |
平成15年度 |
1期 |
2期 |
1期 |
2期 |
1大学3名 |
1大学2名 |
4大学5名 |
1大学2名 |
本学学生が、他大学で受講した科目の単位は、本学の卒業要件となる単位として最大12単位まで認定している。科目の名称は、他大学単位互換履修科目A(本学の共通科目に属する科目)又は他大学単位互換履修科目B(本学の専門科目に属する科目)としている。
この事業も2年目となり、少しずつではあるが、参加者は増加している。ただ、実際には、交通の便、自大学の授業との重なり等の要因で受講出来ないケースも多いと思われる。
本事業への各大学の参加は、平成14年度は26大学116科目であったが、平成15年度は、43大学
218科目となり徐々に充実して来ている。今後本学としても積極的に参加していきたい。具体的には、本学学生にはガイダンス等で参加を呼びかけ、他大学学生に対しては、魅力的な授業科目を開設することである。
2)国外の大学
1. 国際交流協定
本学は、平成15年5月現在、国外の40大学と国際交流協定を締結しており、そのうち、実際に学生の交換を実施している大学は、28大学である。
本学の学生は、これらの大学に交換留学生として派遣している。留学期間は1年、又は半年であり、本学の修業年限に算入することができる。留学先大学において取得した単位は、教授会の議を経て30単位(半年留学の場合は16単位)を超えない範囲で本学において修得したものとして認定している。外国語学部では、留学時の学年開講科目を中心として必修科目を優先に個別に単位認定を行う。国際経営学部では、専攻語学を中心に一括認定を行い、一部専門科目を個別認定する。
単位の認定に際しては、帰国後、単位認定申請書、留学先大学の成績証明書のほか、留学中の履修科目の内容を示す文書(シラバス等)、及び必要があれば教科書、レポート・ノートなどを提出させ、担当教員が認定を行っている。
相手先大学の学生は、日本語教育センター(留学生別科)の学生として本学に受け入れている。このうち、本学の学部の授業を履修希望する学生に対しては、特別聴講学生として受講を許可しており、平成14年度の派遣交換留学生及び受入交換学生は次表の通りである。
派遣交換留学生
学 部 ・ 学 科 |
派遣学生 |
外国語学部 |
英米語学科 |
18 |
フランス語学科 |
7 |
中国語学科 |
6 |
日本語学科 |
4 |
国際経営学部 |
国際経営学科 |
9 |
計 |
44 |
大学院 |
2 |
受入交換留学生
国 別 |
受入学生 |
オーストラリア |
16 |
アメリカ |
5 |
中国 |
7 |
イギリス |
5 |
フランス |
6 |
ベルギー |
2 |
メキシコ |
3 |
カナダ |
2 |
ベトナム |
1 |
ニュージーランド |
1 |
計 |
48 |
派遣学生、受入学生共に年々増加している。今後とも学生交流を積極的に進めていく方針である。
2. 認定留学
本学では、交換留学以外に外国の大学(外国における正規の高等教育機関で、学位授与権を有するもの)又はその附属機関(ESL)に本学の許可を得て留学する「認定留学」の制度がある。
留学期間のうち、1年間まで卒業に要する修業年限に算入され、留学先大学において取得した単位は、教授会の議を経て年間30単位(半年の場合は16単位)を超えない範囲で本学で修得したものとして認定しており、認定科目及び認定方法は、派遣交換留学生と同様である。
過去3年間の認定留学者は、次のとおりである。
過去3年間の認定留学者数
学 部 ・ 学 科 |
平成12年度 |
平成13年度 |
平成14年度 |
外国語学部 |
英米語学科 |
3 |
4 |
6 |
フランス語学科 |
1 |
|
1 |
中国語学科 |
6 |
10 |
3 |
日本語学科 |
|
|
|
国際経営学部 |
国際経営学科 |
1 |
|
|
計 |
11 |
14 |
10 |
本学では、この認定留学者を年間50名以上に増やす計画がある。これまでも留学に際し、奨学金等の援助を行ってきたが、その額を大幅に増額し、本年度(平成15年度)初頭の説明会においても、積極的に留学を奨励した。その結果、平成15年度1期の認定留学者は21名となった。2期には更に多くの学生が志望することが予想されるため、平成15年度の認定留学者は、確実に50名を超えることが予測される。
3)入学前の既修得単位の認定
本学では、1年次に入学した者の他大学等で修得した既修得単位について、最大30単位まで本学の卒業に必要な単位として認定している。認定する単位は、原則として共通科目I・II及び体育の単位としている。認定に際しては、該当学生から入学後1週間以内に他大学等で修得した単位の単位修得証明書(学業成績が記載されているもの)を提出させ、学部教務委員会で認定を行っている。
過去3年間に認定を行った者は、次のとおりである。
入学前の既修得単位認定者数
学 部 ・ 学 科 |
平成12年度 |
平成13年度 |
平成14年度 |
外国語学部 |
英米語学科 |
2 |
|
|
フランス語学科 |
|
|
|
中国語学科 |
|
1 |
|
日本語学科 |
1 |
|
|
国際経営学部 |
国際経営学科 |
|
3 |
|
計 |
3 |
4 |
0 |
4)検定試験の単位認定
本学では、平成12年度から、大学設置基準第29条第1項の規定により大学が単位を与えることのできる学修として語学に関する試験等の検定試験に合格した学生に対し、その合格したレベルに応じて単位を認定することとした。目的は、資格取得への目的意識を高め、学力を向上させることにある。
検定試験受験を積極的に進める一方、外部機関と提携し、本学内で英語検定、TOEIC、システムアドミニストレーター等の資格支援講座を授業後、土曜日、夏期休暇中等に開催しており、多くの学生が受講している。検定試験合格による単位認定者は年々増加しており、平成14年度では、年間428件の申請がなされた。
今後の課題として、単位認定の対象となっている検定試験等の見直しを行い、学生のニーズにあった検定試験を認定すると共に、より高度な検定試験に挑戦させるよう資格支援講座の充実を図る必要がある。
日本語教育能力検定試験等に伴う日本語関係の検定試験に関する単位認定に関しても、平成 16度実施に向けて検討中である。
なお、平成14年度検定試験別単位認定者数は、次表の通りである。
平成14年度検定試験別単位認定者数一覧
認定される検定試験 |
学科別単位認定者数 |
合計
認定者数 |
検定試験名 |
等級 |
英米語 |
フランス語 |
中国語 |
日本語 |
国際経営 |
英
語 |
英検 |
2級 |
- |
22 |
13 |
- |
75 |
110 |
準1級 |
3 |
0 |
0 |
1 |
1 |
5 |
1級 |
0 |
- |
- |
0 |
0 |
0 |
TOEFL(ITP含)paper-based |
500〜559点 |
14 |
- |
- |
1 |
1 |
16 |
560〜609点 |
2 |
- |
- |
0 |
0 |
2 |
610点以上 |
0 |
- |
- |
- |
0 |
0 |
TOEFL computer-based |
173〜220点 |
3 |
- |
- |
0 |
0 |
3 |
221〜253点 |
1 |
- |
- |
0 |
0 |
1 |
254点以上 |
0 |
- |
- |
- |
0 |
0 |
TOEIC(IP含) |
615〜779点 |
102 |
- |
- |
7 |
25 |
134 |
780〜919点 |
16 |
- |
- |
2 |
5 |
23 |
920点以上 |
1 |
- |
- |
- |
0 |
1 |
フ
ラ
ン
ス
語 |
仏検 |
4級 |
9 |
- |
0 |
- |
- |
9 |
3級 |
3 |
64 |
0 |
- |
- |
67 |
2級 |
- |
11 |
- |
- |
- |
11 |
準1級以上 |
- |
2 |
- |
- |
- |
2 |
DELF |
I(A2)〜(A3) |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
I(A4) |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
II(A5)以上 |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
TEF |
410〜494点 |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
495〜674点 |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
675点以上 |
- |
0 |
- |
- |
- |
0 |
中
国
語 |
中検 |
3級 |
1 |
0 |
- |
- |
- |
1 |
準2級 |
1 |
0 |
- |
- |
- |
1 |
2級 |
- |
- |
- |
- |
- |
0 |
1級 |
- |
- |
- |
- |
- |
0 |
HSK |
5〜6級 |
- |
- |
12 |
- |
- |
12 |
7〜8級 |
- |
- |
9 |
- |
- |
9 |
9級以上 |
- |
- |
0 |
- |
- |
0 |
国
際
経
営 |
日本商工会議所簿記 |
2級 |
- |
- |
- |
- |
9 |
9 |
1級 |
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
全国経理学校協会簿記能力 |
1級 |
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
税理士試験 |
|
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
公認会計士第2次試験 |
|
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
テクニカルエンジニア試験 |
|
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
ソフトウェア開発技術者試験 |
1級 |
- |
- |
- |
- |
0 |
0 |
共
通 |
独検 |
4級 |
4 |
0 |
0 |
- |
- |
4 |
3級 |
1 |
0 |
0 |
- |
- |
1 |
西検 |
5級 |
2 |
1 |
0 |
- |
- |
3 |
4級 |
1 |
0 |
0 |
- |
- |
1 |
初級シス・アド |
|
2 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3 |
基本情報技術者 |
|
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
合 計 |
166 |
100 |
34 |
11 |
117 |
428 |
5)インターンシップ
インターンシップ(企業内実務実習制度)は、学生が在学中に企業の職場において高度で専門的な知識に触れ、専攻する分野の知識が実社会でどれだけ通用するかを知る絶好の機会である。将来設計や自分の職業適性について認識を新たにし、卒業の進路について真剣に検討するためにも非常に有意義な制度であり、この制度の発足と同時に、本学ではいち早く「インターンシップ・プログラム」を導入し、より多くの学生がこの制度を利用できるように支援体制を整えてきた。教員はインターンシップ先の企業訪問をして、学生や企業の指導員と懇談を行ない、そこで得られた情報を有力な資料として活用している。
本学の学生に就職を推薦すべき代表的な企業を教員達が視察し、その現場が大学に何を期待し、どのような人材を求めているか精査するとともに、企業の現状理解を深める。このプログラムは優秀な人材確保につながるので、受け入れ企業も増加傾向にあり、参加した学生は自分の適正を知り学校では味わえない貴重な職場体験をしている。
今後、益々英語力のみならず社会ではコンピューターを駆使することが求められるので情報教育の充実を図る。先輩たちの体験談を伝える機会を設け、将来の就職を決定付けるために積極的に参加するような態勢を整える。
インターンシップ参加状況
年 度 |
参加学生人数 |
受け入れ企業件数 |
外国語学部 |
国際経営学部 |
計 |
19 |
平成11年度 |
1 |
23 |
24 |
22 |
平成12年度 |
2 |
28 |
30 |
14 |
平成13年度 |
12 |
18 |
30 |
19 |
平成14年度 |
7 |
25 |
32 |
平成14年度 |
インターンシップは、平成11年度の制度開設以来、本学の教育活動として確実な定着をみせている。当初国際経営学部主体であったが、外国語学部も積極的な取り組みをみせており、参加学生も増加傾向にある。対象は2・3年生であるが、3年生が中心となっている。
受入れ先企業については、東海地域インターンシップ協議会参加企業と本学独自に開拓した企業にお願いしている。インターンシップの企画、立案、運営等は本学インターンシップ委員会において決定がなされる。実施の事務は教務課が担当しており、4月の参加者説明会、5月の応募者登録、6〜7月のマッチング及び事前指導を経て原則夏期の休業中にインターンシップが行われる。実施期間中には、指導教員による巡回指導を行っている。
本学のインターンシップは、単位認定を行っていないが、参加学生の意欲は高く、それぞれが一定の目的意識をもって臨み、事後の報告書の提出、反省会参加など積極的に行われており、一定の評価ができる。ただ一部の学生の中には、基本的な社会常識(服装や言葉遣い)が不十分なものがおり、事前指導等で徹底させる必要がある。また、受入企業に限りがあり、実際に参加できるのは、希望登録した学生の40%にすぎない。学生の目的・希望に合う企業でのインターンシップがなかなか見つけにくいというマッチング上の問題も生じている。
単位認定についての学生へのアンケートの結果、安易に単位が認められることに学生自身が否定的な意見を述べていることが単位認定を行っていない理由の一つであるが、これまで4年間にわたり実施し、事前、事後の指導、報告書の提出、反省会の開催とかなり綿密に行われており、学生が行った成果に対し単位を認定することは、必要であると思われるため、インターンシップ委員会において、単位認定の検討を進めている。
インターンシップは、就業体験をすることにより、大学での学習内容を実践し、そこで得た成果をその後の学習にフィードバックすることを目的としており、就業活動とは一線を画するが、受け皿となる企業の開拓、あるいは企業との連携も必要であることから、就職部との連帯をさらに緊密にしていく必要がある。その意味からも、本学では平成16年度からインターンシップ、就職、更に資格支援を統合した「キャリアサポートセンター」の開設が予定されており、本学のインターンシッププログラムの拡大と充実が期待される。
6)卒業所要総単位中、自大学・学部・学科等による認定単位数の割合
本学では、前述したとおり、自大学での授業科目履修以外に国内の他大学における授業科目の履修、外国の大学における授業科目の履修、語学等の検定試験の認定(大学以外の教育施設等における学修)及び入学前の既修得単位の認定(短期大学、科目等履修生を含む)を行っている。それぞれ、本学の卒業の要件となる単位数は次のとおりである。
単位認定単位数の割合
区分 |
最大認定
単位数
|
本学での認定科目名 |
国内他大学における授業科目の履修 |
12 |
60 |
他大学単位互換履修科目(A)
他大学単位互換履修科目(B)
|
本学の共通科目として認定
本学の専門科目として認定
|
外国の大学における授業科目の履修 |
30 |
|
本学開講の専門科目に読み替えて認定 |
語学検定試験等の認定 |
16 |
検定試験A〜C |
本学の専門科目(その他)として認定 |
入学前の既修得単位の認定 |
30 |
|
本学の共通科目I・IIの単位として
一括認定体育の単位の認定 |
本学で認定している上記の単位は、大学設置基準で定められている最大の60単位を認定しており、適切であると考えている。本学の卒業所要総単位は、124単位なので最大60単位を認定すれば、卒業所要総単位中、自大学・学部・学科による単位認定単位数の割合は51.6%となるが、これまで60単位すべてを認定した例はない。
|