2018年6月14日(木)15:00から、本学7号館において、アメリカ文学研究者で翻訳家の柴田元幸氏をお招きし、お話を伺いました。
本企画は、言語教育開発センター及びワールドリベラルアーツセンターの主催で、本学の創立30周年記念事業の一環として開催されたものです。
当日は、701教室で開催された第1部(講演会/対談)は、239名の方にお越し頂き、722教室に会場を変えて開催された第2部(翻訳セミナー)には64名の方にご参加いただきました。
本企画は、言語教育開発センター及びワールドリベラルアーツセンターの主催で、本学の創立30周年記念事業の一環として開催されたものです。
当日は、701教室で開催された第1部(講演会/対談)は、239名の方にお越し頂き、722教室に会場を変えて開催された第2部(翻訳セミナー)には64名の方にご参加いただきました。
開催のご報告
講演会の冒頭では、主催の言語教育開発センター、水光雅則センター長から本企画の趣旨説明とご挨拶をいただき、続いて本学世界教養学科 野谷文昭教授から、ゲストの柴田元幸氏をご紹介いただきました。
第1部の講演会では実際に英文の文章の翻訳を行いながら、翻訳の難しさや複雑さについて解説され、その後の野谷先生との対談では、一人称の扱いや話しことばを訳すときの訳し方などをご紹介されました。
第2部は朗読から始まり、質疑応答が盛んに交わされました。
第1部の講演会では実際に英文の文章の翻訳を行いながら、翻訳の難しさや複雑さについて解説され、その後の野谷先生との対談では、一人称の扱いや話しことばを訳すときの訳し方などをご紹介されました。
第2部は朗読から始まり、質疑応答が盛んに交わされました。
なお、今回の企画の詳細は、ワールドリベラルアーツセンターが年に一度発行する雑誌 Artes MUNDI第4号(2019年3月刊行)に掲載を予定しています。雑誌Artes MUNDIについては、ワールドリベラルアーツセンターのページをご覧ください。
ワールドリベラルアーツセンター(https://www.nufs.ac.jp/library_facilities/wla-center/index.html)
ワールドリベラルアーツセンター(https://www.nufs.ac.jp/library_facilities/wla-center/index.html)
第1部 会場の様子(701教室)
第2部 会場の様子(722教室)
参加した方からのご感想
柴田先生の「翻訳家は黒子の存在」という言葉が印象的でした。原文の作者の心意を忠実に表現しつつも、読み手が分かりやすい言葉を用いて物語を伝えるという翻訳の面白さを知ることができました。一つひとつの英単語に対して、作者の世界観を捉えた日本語を選ぶよう工夫がなされている点が興味深く感じました。何気なく日本語に訳された読み物を読んでいますが、その過程にある翻訳家の方の想いや技術を直接教わることができた貴重な機会でした。(本学学生)
冠詞や代名詞1つ見るだけで、訳に表われなくても背景を考える際の材料になり得るということや、動詞で擬音を持つものも存在しているという考え方がすごく新鮮で印象に残りました。今回の翻訳の仕方を実際に実演してくださって、これからいろいろな英文を読んでいく上で読み方の手がかりを与えてくださり、今後の参考にできる有意義な時間をすごすことができました。今回は英日の翻訳だったけど、仏日の翻訳の講演も聞いてみたいです。(本学学生)
翻訳についてほとんど考えた事がなかったため、大変興味深く聞き入りました。改めて実感したのは、”文法を意識せずにtoneをキャッチして訳す、でもそのためには文法を知っていないといけない”とおっしゃった点です。日本の英語教育では”文法を重視しすぎ”という点がよく議論されますが、やはり外国語を学ぶ上で文法学習は基本として重要視されるべきだと思いました。プラス、その国の文化を知り、学び、それがあって良い翻訳ができるのだとわかりました。また”翻訳する際に自分の気持ちを入れたくないが入ってしまう”とおっしゃったところは、共感できました。翻訳者の人格がその作品に反映されることは当然なので、翻訳者の存在は大きいと思いました。大変勉強になるセミナーを提供して頂き、ありがとうございました。とてもlevelの高い学びにあふれるセミナーでした。学生たちから活発的なQuestionsが出て、やはり外大学生も文学に対する意識がとても高いことを再確認でき、教養を提供し続けることの大切さを改めて学びました。私自身もっと文学を知らないといけないと思いました。(教職員)
”I”を私・俺・わし・おいら…など、どう訳すべきなのかの判断が難しいと思った。英語はたった1語の”I”で表されるのに翻訳するときはまず男なのか女なのか、年齢はいくつなのかと考えなくてはならないし、翻訳家でも意見が分かれたときはとりあえず両方使ってみる(途中で切り替える)というのはおもしろいなと思った。(本学学生)
第2部 会場の様子(722教室)
開催案内
「ハックはどれくらい漢字が書けるか?」そんなことを考えつつ、一語ずつその語り口に寄り添って完成した『ハックルベリー・フィンの冒険』の新訳をはじめ、過去30年、アメリカ文学を中心として膨大な作品の翻訳でつねに話題を提供してきた柴田元幸氏をお招きする一大文学イベントです。日本の翻訳・文学界を代表するスーパースターを丸ごと知る絶好の機会に、ぜひご期待ください。
どなたでもご参加いただける講演会を開催します。ぜひご参加ください。
どなたでもご参加いただける講演会を開催します。ぜひご参加ください。
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概要
タイトル | 翻訳せずにはいられない ―小説訳して30年 |
講演者 | 柴田元幸(アメリカ文学研究者・翻訳家) |
開 催 | 主 催: 言語教育開発センター、ワールドリベラルアーツセンター 共 催: 名古屋外国語大学出版会、創立30周年記念事業委員会 |
日 時 | 2018年6月14日(木) 15:00~18:10 |
会 場 | 名 称:701教室(第1部)、722教室(第2部) 所在地: 〒470-0197 愛知県日進市岩崎町竹ノ山57 会場へのアクセスについて |
申 込 | 当日参加も可能ですが、準備の都合がありますので、事前のお申し込みをお願いいたします。 申込みのフォームに必要事項をご入力・送信してください。 https://req.qubo.jp/wlac/form/20180614 2018.06.14「翻訳せずにはいられない ―小説訳して30年」参加申込みフォーム |
対 象 | どなたでも参加できます |
その他 | 参加無料 |
問合せ | 名古屋外国語大学ワールドリベラルアーツセンター TEL:0561-75-2164 E-mail:wlac_gg@nufs.ac.jp |
当日のスケジュール
第1部 講演会&対談 15:00~16:30
場所 | 701教室(名古屋外国語大学7号館) |
司会進行 | 大岩昌子(言語教育開発副センター長) |
挨拶 | 水光雅則(言語教育開発センター長) |
講演会 | 柴田元幸 |
対談 | 柴田元幸×野谷文昭(スペイン語圏文学翻訳家、ワールドリベラルアーツ副センター長) |
第2部 翻訳セミナー 16:50~18:10
場所 | 722教室(名古屋外国語大学7号館) |
司会進行 | 野谷文昭 |
挨拶 | 亀山郁夫 |
講師 | 柴田元幸 |
講演者紹介
柴田元幸 しばた もとゆき
アメリカ文学研究者、翻訳家
『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング、2013年 - )責任編集。東京大学名誉教授。
アメリカ文学研究者、翻訳家
『MONKEY』(スイッチ・パブリッシング、2013年 - )責任編集。東京大学名誉教授。