2017年6月17日(土)13:00~18:00、本学7号館地下1階701教室、及びコミュニケーションプラザにおいて、ワールドリベラルアーツセンター、中国語学科主催「第三回 日中大学生討論会」を開催しました。討論会には日本と中国の7大学から計8名が参加し、「トランプ時代の日中関係~若者の視点から~」をテーマとして、率直な意見が出されました。
本学からは世界共生学部世界共生学科1年の山本裕佳さんが討論に参加し、外国語学部中国語学科4年の上田幸師さんが討論会の司会を務めました。討論会については中日新聞の社説(2017年9月17日付け「負の歴史に学んでこそ」)で山本さんや中国人学生の発言の一部が紹介され、「負の歴史に学んだうえで、前に進もうとする日中の若者に心強さを覚えます」と評価されました。
本学からは世界共生学部世界共生学科1年の山本裕佳さんが討論に参加し、外国語学部中国語学科4年の上田幸師さんが討論会の司会を務めました。討論会については中日新聞の社説(2017年9月17日付け「負の歴史に学んでこそ」)で山本さんや中国人学生の発言の一部が紹介され、「負の歴史に学んだうえで、前に進もうとする日中の若者に心強さを覚えます」と評価されました。
開催のご報告
討論会の様子
今回のイベントは、学生139名、学外からも多くの方々にお越しいただき、計192名の方にご参加いただきました。
授業の一環として参加した学生も多く、真剣な眼差しで聞き入る姿が印象的な討論会でした。また、その後会場を移して開催された交流会では、中国琵琶の演奏を聴き、討論会に参加した日中両国学生たちは登壇していた緊張した面持ちとは違った一面が垣間見える、楽しいひとときでした。
授業の一環として参加した学生も多く、真剣な眼差しで聞き入る姿が印象的な討論会でした。また、その後会場を移して開催された交流会では、中国琵琶の演奏を聴き、討論会に参加した日中両国学生たちは登壇していた緊張した面持ちとは違った一面が垣間見える、楽しいひとときでした。
討論会(701教室)
討論会冒頭では、本学学長で、ワールドリベラルアーツセンター センター長の亀山郁夫先生より、ご挨拶頂きました。
2015年10月に本学が中心となって、名古屋市内の会場にて開催した第一回 日中大学生討論会での「日中大学生宣言」や、2016年5月に同済大学で「日中関係の現状と将来」をテーマに開催された第二回 日中大学生討論会についてご紹介頂いた上で、「日中関係の未来は、グローバル時代を生きる若者たちの知恵と想像力にかかっている、今回の討論会では、両国の大学同士の更なる相互理解と相互交流についての期待している」とお話頂きました。
2015年10月に本学が中心となって、名古屋市内の会場にて開催した第一回 日中大学生討論会での「日中大学生宣言」や、2016年5月に同済大学で「日中関係の現状と将来」をテーマに開催された第二回 日中大学生討論会についてご紹介頂いた上で、「日中関係の未来は、グローバル時代を生きる若者たちの知恵と想像力にかかっている、今回の討論会では、両国の大学同士の更なる相互理解と相互交流についての期待している」とお話頂きました。
中華人民共和国 駐名古屋総領事館 領事 李穎 氏より、ご挨拶を頂きました。
挨拶の中で「現在の日中両国関係を正しく認識するには、様々な角度から分析し、理解する必要がある」とした上で、「国の交わりは民の親しさにあたる」とお話されました。また今回のような場で、「両国の若者が率直に意見を述べ、お互いへの理解を促進することには大きな意味があり、日中関係の未来につながると信じている」との言葉が印象に残りました。
挨拶の中で「現在の日中両国関係を正しく認識するには、様々な角度から分析し、理解する必要がある」とした上で、「国の交わりは民の親しさにあたる」とお話されました。また今回のような場で、「両国の若者が率直に意見を述べ、お互いへの理解を促進することには大きな意味があり、日中関係の未来につながると信じている」との言葉が印象に残りました。
李穎 氏
(中華人民共和国駐名古屋総領事館領事)
川村範行特任教授(中央)
東京外国語大学 丁天聖さん(右)
東北師範大学卒(名古屋大学大学院留学中)張雅さん(左)
今回の討論会には、日本から本学及び本学の提携校である東京外国語大学はじめ愛知大学、愛知県立大学、中国からは本学の提携校である天津外国語大学、大連大学(うち1名は本学留学中)と東北師範大学卒(名古屋大学大学院留学中)の計8名が参加しました。本学特任教授であり日中関係学会副会長でもある川村範行先生がコーディネーターを務められました。川村先生は、一貫して日中関係の研究及び中国と日本の交流に取り組んでこられ、討論会のテーマ「トランプ時代の日中関係」の趣旨や背景について、最初にご説明頂きました。
世界共生学科1年 山本裕佳さん
中国語学科4年 上田幸師さん
(討論会 司会)
学生からは、相手国のイメージや、両国の課題の克服、そして現在の世界情勢など、さまざまな内容についての率直な意見が出されました。
本学から討論に参加した山本裕佳さんは、「私たち若い世代が今までに(日中両国間で)起きたことを知っておく必要があると思う」と発言し、「歴史問題の認識の違いに関しては日中両国が例えば共通の教科書を共同で作る」ことなどを提案しました。
本学から討論に参加した山本裕佳さんは、「私たち若い世代が今までに(日中両国間で)起きたことを知っておく必要があると思う」と発言し、「歴史問題の認識の違いに関しては日中両国が例えば共通の教科書を共同で作る」ことなどを提案しました。
右から 大連大学 王培璐さん
天津外国語大学 王儷舒さん
大連大学 呉婷妍さん
右から 本学 山本裕佳さん
愛知大学 塩井晴貴さん
愛知県立大学 仲田結稀さん
討論会の後半では、識者コメントとして、本学の先生方からのコメントを頂きました。
本学世界共生学部 学部長の高瀬淳一先生からは、討論ではあまり話題に上がらなかった、民主化について考えようというお話を頂き、中国語学科 教授の真家陽一先生からは、前任の日本貿易振興機構(JETRO)でのご経験を踏まえ、相互理解を深める努力について、お話を伺いました。
本学世界共生学部 学部長の高瀬淳一先生からは、討論ではあまり話題に上がらなかった、民主化について考えようというお話を頂き、中国語学科 教授の真家陽一先生からは、前任の日本貿易振興機構(JETRO)でのご経験を踏まえ、相互理解を深める努力について、お話を伺いました。
高瀬淳一学部長
(アメリカ政治、政治情報学)
真家陽一教授
(中国経済、マクロ経済)
中国語学科 学科長の兪暁軍先生が閉会挨拶として、「本日の討論会は日中関係問題の核心に迫り、一歩踏み込んだ内容を議論できたと言える。日中両国の若者の討論を聞き、勇気づけられました」と述べられました。
交流会(7号館食堂)
交流会の冒頭では、涂善祥(と・ぜんしょう)さんと、矢野留美さんによる、中国琵琶と声楽をご披露頂きました。
続いて、国際教養学科 学科長で、ワールドリベラルアーツセンター副センター長の佐藤都喜子先生より「世界は予測不可能な時代に入ったが、このような時代だからこそ、これからの日中関係を両国の若者が担ってくれることを切に祈る」との開会のご挨拶を頂きました。
今回の交流会の司会は、国際教養学科2年の中川琴音さんが務め、和やかな雰囲気の中、登壇した学生や討論を聞いていた学生も一緒になり、歓談しました。
最後には討論会実行委員長である川村範行特任教授より、「今日の討論会で見せた日中両国の若者の力は素晴らしい。日中関係の未来は明るいと確信した」と閉会の挨拶を頂き、交流会は終了しました。
続いて、国際教養学科 学科長で、ワールドリベラルアーツセンター副センター長の佐藤都喜子先生より「世界は予測不可能な時代に入ったが、このような時代だからこそ、これからの日中関係を両国の若者が担ってくれることを切に祈る」との開会のご挨拶を頂きました。
今回の交流会の司会は、国際教養学科2年の中川琴音さんが務め、和やかな雰囲気の中、登壇した学生や討論を聞いていた学生も一緒になり、歓談しました。
最後には討論会実行委員長である川村範行特任教授より、「今日の討論会で見せた日中両国の若者の力は素晴らしい。日中関係の未来は明るいと確信した」と閉会の挨拶を頂き、交流会は終了しました。
佐藤都喜子教授
涂善祥さん(右)と
夫人の矢野留美さん(左)
国際教養学科2年
中川琴音さん
(交流会 司会)
参加した方からのご感想
討論会にご参加いただきました一般の方からのご感想の一部をご紹介いたします。(一部抜粋)
今回の討論会は日中学術交流さらには日中友好交流において、非常に有意義なものであると言える。テーマは多少難しいと感じたが、学生はよく考えて発言しており、今後の日中の連帯のあり方を模索するものになっていたように思います。全体的に素晴らしい企画であったと思います。(60代・男性)
“中国脅威論”“中国崩壊論”などが言われて久しいですが、そもそも中国は世界的にも長い歴史や文化を誇る大国であり、こういった論調が発生してしまうのは、日本が中国に抱く「途上国」としての、近代での(マイナスの)イメージがあまりに強いからではないか、と考えています。日本も途上国としての時代はあり、公害やマナーの悪さなどが問題視される時代はあったはずです。日本人として、自国の歴史を率直に見ることが、未来を構築する上で必須なのではないでしょうか。無論、これは中国人にも、世界のあらゆる国の人々が心がけなければならないと信じています。(20代・男性)
日中の大学生がとても率直に、しかも冷静に、前向きに意見を述べているのを聞き、本当に心動かされました。こうした企画がとてもいいです。今後の日中関係のために、大変有意義なものであると思われました。(50代・女性)
“中国脅威論”“中国崩壊論”などが言われて久しいですが、そもそも中国は世界的にも長い歴史や文化を誇る大国であり、こういった論調が発生してしまうのは、日本が中国に抱く「途上国」としての、近代での(マイナスの)イメージがあまりに強いからではないか、と考えています。日本も途上国としての時代はあり、公害やマナーの悪さなどが問題視される時代はあったはずです。日本人として、自国の歴史を率直に見ることが、未来を構築する上で必須なのではないでしょうか。無論、これは中国人にも、世界のあらゆる国の人々が心がけなければならないと信じています。(20代・男性)
日中の大学生がとても率直に、しかも冷静に、前向きに意見を述べているのを聞き、本当に心動かされました。こうした企画がとてもいいです。今後の日中関係のために、大変有意義なものであると思われました。(50代・女性)
トランプ時代の日中関係 第三回 日中大学生討論会 WLAC Documents No.2 を発行しました
今回の「第三回 日中大学生討論会」の内容を報告書としてまとめた冊子「トランプ時代の日中関係 第三回 日中大学生討論会 WLAC Documents No.2」を発行しました。こちらの冊子の内容は、本学図書館の運営する「竹の庫:学術情報リポジトリ」にて本文が公開されています。討論内容など、より詳細を掲載しておりますので、本学図書館のページからご確認ください。
開催案内
日中両国は悠久の交流史を共有し、経済貿易は今や相互依存関係にあるが、領土や歴史の問題でぎくしゃくしている。トランプ政権の発足により世界が激動する中で、日中関係はどうあるべきか—次代を担う両国の学生が一堂に会し、率直に意見を述べ合い、相互理解を深める。
2年前に名古屋で実現した「日中大学生討論会」は昨年上海へ引き継がれ、今年再び名古屋へ戻ってきた!
【会場変更のお知らせ】
交流パーティーの開催会場が、7号館食堂に変更になりました。(6月6日)
2年前に名古屋で実現した「日中大学生討論会」は昨年上海へ引き継がれ、今年再び名古屋へ戻ってきた!
【会場変更のお知らせ】
交流パーティーの開催会場が、7号館食堂に変更になりました。(6月6日)
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テーマ | トランプ時代の日中関係 ~若者の視点から~ |
開 催 | 主 催: 名古屋外国語大学 名古屋外国語大学ワールドリベラルアーツセンター 名古屋外国語大学中国語学科 共 催: 中日新聞社 後 援: 東海日中関係学会、日中文化協会、愛知華僑華人総会、中国駐名古屋総領事館 |
日 時 | 2017年(平成29年)6月17日(土) 13:00~18:00 |
プログラム | (第1部、第2部のどちらかへの参加もできます。) 第1部 13:00~16:45 日中大学生討論会 (無料) 第2部 17:00~18:00 交流パーティ(コミュニケーションプラザ)※詳細はページ下に記載 参加費2,000円(学生500円) 当日受付にてお支払いいただきます。 |
会 場 | 名 称: 第1部 701教室≪名古屋外国語大学7号館 地下1階 大講義室≫ 第2部 7号館1階 食堂 所在地: 〒470-0197 愛知県日進市岩崎町竹ノ山57 会場へのアクセスについて |
対 象 | どなたでもご自由に参加できます。 |
申込み方法 | 下記URLより、申込みのフォームに必要事項を入力、送信してください。 (当日参加も可能ですが、資料準備の都合がありますので、事前申込みをお願いいたします。) https://req.qubo.jp/wlac/form/20170617 |
問合せ先 | 名古屋外国語大学ワールドリベラルアーツセンター wlac_gg@nufs.ac.jp 0561-75-2164(直通) |
第2部 交流パーティについて
涂善祥(と・ぜんしょう)さん
会場をコミュニケーションプラザに移し、討論に参加した学生や、中国人留学生との交流を図り、中国琵琶奏者である涂善祥(と・ぜんしょう)さんの演奏をお楽しみいただけます。
パーティは参加費として、一般2,000円、学生500円を当日受付にてお支払いいただきます。(軽食をご用意します)
涂善祥(と・ぜんしょう)
名古屋在住の中国琵琶演奏者。中国上海音楽学院卒業。東京藝術大学大学院にて修士号取得。中国国家一級演奏家。日本各地での演奏活動を中心に世界の舞台で活躍。2005年の『愛・地球博』では中国館音楽顧問を務め、2010年に上海万博メインステージでのコンサートの他、イタリア、カナダ、フランス、韓国など8ヵ国22都市のツアーを開催。中国上海音楽学院客座教授。
パーティは参加費として、一般2,000円、学生500円を当日受付にてお支払いいただきます。(軽食をご用意します)
涂善祥(と・ぜんしょう)
名古屋在住の中国琵琶演奏者。中国上海音楽学院卒業。東京藝術大学大学院にて修士号取得。中国国家一級演奏家。日本各地での演奏活動を中心に世界の舞台で活躍。2005年の『愛・地球博』では中国館音楽顧問を務め、2010年に上海万博メインステージでのコンサートの他、イタリア、カナダ、フランス、韓国など8ヵ国22都市のツアーを開催。中国上海音楽学院客座教授。