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5月18日「ポスト・エグゾティスムにおける物語の転覆」を開催しました



 2017年5月18日(木)15時00分から本学7号館 701教室にて、フランス語学科主催の講演会「ポスト・エグゾティスムにおける文学の転覆」が開催され、本学学生や教員の他、一般の方を含め、合計134名の方にご参加頂きました。
 講演者のアントワーヌ・ヴォロディーヌ氏は、1950年生まれのフランスの小説家です。すでに40冊ほどの小説を出版(邦訳は3冊のみ)しており、2014年に『放射する終着駅』でメディシス賞を受賞、名実共にフランスを代表する作家となりました。2017年にはアメリカでフランス文学の最良の翻訳に与えられるアルベルチーヌ賞を『バルドか非バルド』で受賞し、まさに国際的に脚光を浴びています。
 参加学生のほとんどがフランス語を専攻していることもあり、フランス語・日本語の逐次通訳の形式で開催された講演を興味深そうに聞き入っていました。やや難しい内容かと思われましたが、質疑応答にも熱が入り、講演後のアンケートを見る限り、ポジティブな反応が多く寄せられました。

参加した学生の感想

「すごくレベルの高い内容でしたが、ネイティヴの方の講演を目の前で聞けた事はこれからフランス語を学ぶ自分にすごくいい経験になりました。」(フランス語学科、1年)
「とても面白かった。フランス文学にとても興味がわいた。もっとフランスについて学びたいと思った。」(フランス語学科、1年)
「世界文学のありかた等を聞き、自分の世界が広がりました。また授業で学んでいるフランス語が聞き取れたときはとても嬉しかったです。」(フランス語学科、1年)
「ポスト・エグゾティスムの形式でフィクションの中に様々な歴史的事実を思い出させる内容を織り交ぜながら書かれている小説は、一見悲観的な部分だけを書いているようでその中から希望の光を持ち出すのも自由だという結論に達するのが、難しいながらもためになるお話でぜひ一度先生の作品を読んでみたいと思いました。」(フランス語学科、4年)

講演要旨

 「ポスト・エグゾティスム」は、フランス語で書かれた外国文学(異邦性の文学)であり、多国籍性、多声性を特徴とし、複数の著者によって書かれる文学である。4つの著者名で書かれる作品群の中ではつねに「20世紀のヒューマニズムの挫折」が描かれるが、政治的事件が直接的に扱われるのではなく「物語」は「転覆」されている。すなわち、変形され、暗示されて表現される。これは文学の力で、読者に20世紀の様々な出来事について考えさせると同時に、政治的事件や自然災害から距離を取らせ、悲惨な状況下でもユーモアの感覚をもち、未来への希望を示すことを、自らの文学活動の目的と考えているからである。

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イベント概要

演 題 ポスト・エグゾティスムにおける物語の転覆(フランス語による講演で日本語通訳あり)
講演者 アントワーヌ・ヴォロディーヌ(新進気鋭のフランス人作家)
開 催 主 催: 名古屋外国語大学フランス語学科
共 催: 名古屋外国語大学ワールドリベラルアーツセンター
日 時 2017年(平成29年)5月18日(木) 15:00~16:30
会 場 名 称: 第1部 701教室≪名古屋外国語大学7号館 地下1階 大講義室≫
所在地: 〒470-0197 愛知県日進市岩崎町竹ノ山57
会場へのアクセスについて
対 象 名古屋外国語大学の学生・教職員、名古屋学芸大学の学生、一般市民
その他 申し込み不要、参加費無料
問合せ先 名古屋外国語大学 0561-74-1111(代表)