自己点検・評価

自己点検・評価インデックス>> 第13章第1節 (1)教学組織との連携協力と相対的独自性

事務組織

目標:大学の教育研究を支援するパートナーとしての事務組織の整備充実を図る。

目標を達成するための措置
  1. 教員と職員の区別にとらわれない管理運営体制を整備する。
  2. 事務職員の専門性の向上と改善を図る。
  3. 男女共同参画の推進を図り女性職員の登用を積極的に進める。
  4. 高度の専門性を修得させるために大学院プログラムの研修機会を与える。
  5. 各種の研修を通じて職員に経営的センスの涵養を図る。
  6. 事務職員に対する人事考課の徹底と適正な評価の実施を図る。

第1節 大学・学部の事務組織

(1)教学組織との連携協力と相対的独自性

 学校法人中西学園の組織図は、別表のとおりである。本学では基本的に教育組織ごとには事務組織を置いていない。ただし、日常の事務的な業務を処理するために外国語学部の英米語学科には3名、他の各学科等には各1名ずつの副手を置いている。国際経営学部には3名の職員を配置し、更に、大学院の業務を処理するために1名の副手を置いている。いずれも、副手は、教務課職員であるが、国際経営学部の職員は庶務課所属である。日本語教育センター及びメディア情報教育センターは、それぞれ独自の業務を処理する必要があるため事務室を設置している。

 教学及び管理運営に関する重要事項について審議する部館科長会議及び評議会には事務局長及び庶務担当の次長が陪席し、各学部の運営委員会及び教授会には庶務担当次長が陪席して、それぞれ必要な説明や意見を述べ、議事録を作成する。また、評議会及び各学部教授会には他の部課の責任者も陪席し、必要な意見等を述べる。教務事項については、教務課、学生の厚生補導は学生課、入試広報は入試広報課、就職は就職課、国際交流は国際交流課、中央図書館に関する事項は図書館課のそれぞれの責任者が関連の委員会に陪席し、必要な意見等を述べ、議事録を作成する。大学院も同様で、大学院運営委員会及び研究科会議には大学院担当の次長が陪席し、研究科会議には他の部課の責任者も陪席する。各教学組織から提起される諸問題については関連の委員会に提案され、審議の上、その決定に基づいて所管の部課が円滑に処理するよう努力している。勿論、内容によっては各教学組織から委員会に諮らず直接関係の部課等に要求されることもしばしばあり、この場合も、全学的な立場から必要な調整を図りながら解決に当っている。

 このように、本学では、事務組織と教学組織との間の連携協力関係は、風通しがよく比較的良好であると考えている。しかし、問題がないわけではない。学部、学科間、特に、外国語学部と国際経営学部の間で教育方法の考え方に若干の相違がある。教務事務に関しては、これまで両学部でそれぞれ独自に行われてきた経緯があり、統合して2年経った今日でも時間割の編成、教学面での学生指導、シラバスの作成などの実施方法に差異がある。学部の特色は特色として残す必要があるが、事務的に統合できるところは統合すべきである。この点が今後の課題である。

 現在、本学の事務系職員は、専任職員42名、嘱託職員27名、合計69名である。年々業務量が増加し、長時間の残業が日常茶飯事になっている。しかし、大学を取り巻く環境の厳しさから経費節減を求められ、必要な職員の増員を要求することは困難である。そのため、IT化の推進を図っているが、こちらも意外に経費と時間と人手がかかり苦慮しているところである。

 事務組織は、教学組織と一応独立しているので、独自性を発揮しやすい。勿論、規則の制定、改廃は、教員で構成される関連の委員会で審議され、重要な規則は評議会の承認を必要とするが、企画、立案の過程では事務側のイニシアティブが不可欠であり、この段階で事務組織の考え方が反映される。予算編成についても教学組織の意見を聞いて予算案を作成し、法人に要求するが、その執行は事務局が行う。事務職員の人員配置も事務局の所管事項である。他方で、規則の制定・改廃、予算の執行、人事異動等は、可能な限り教員組織の意見を尊重し、独善に陥らないように心掛けているので、両者は、有機的に一体化しているといえる。また、各種委員会で決定された事項は、委員会の委員と所管部署の職員が協力して実現に向けて努力している。その他、日常業務においても各部署は決して受身ではなく、教育・研究を支えるための企画や提案を積極的に出している。これらの点においても両者の関係は緊密であり、特に問題はないと考える。