第2節 大学院
国際コミュニケーション研究科は、大学院の教育理念に基づき、1専攻(国際コミュニケーション)のみである。この専攻には博士前期課程と博士後期課程が置かれている。前期課程は、英語コミュニケーションコース、フランス語コミュニケーションコース、中国語コミュニケーションコース、日本語コミュニケーションコース、国際関係コース、国際ビジネスコース、インターネット言語教育コースの7コースで編成されている。後期課程は、英語・英語教育学分野、日本語学・日本語教育学分野、国際文化分野の3分野で編成されている。
本専攻には47名の教員が配置されているが、このうち研究科長のみが大学院の専任教員で他はすべて学部の専任教員が兼担している。担当分野別の教員数は次のとおりである。ただし、複数の分野を担当している場合は主要分野に計上した。また、後期課程は、日本語・日本語教育学担当の1名を除いて、全員が前期課程も担当する。
前期課程
担当分野 |
人数(名) |
担当分野 |
人数(名) |
英語コミュニケーション |
4 |
中国語学 |
1 |
フランス語コミュニケーション |
1 |
中国文化・現代中国 |
2 |
中国語コミュニケーション |
2 |
日本語学・日本語教育法 |
3 |
日本語コミュニケーション |
2 |
インターネット言語教育 |
2 |
英語学・英語教育法 |
4 |
言語文化 |
2 |
英米文化 |
1 |
国際関係 |
5 |
フランス語学・フランス教育法 |
3 |
国際経営 |
8 |
フランス文化・現代フランス |
3 |
比較文化・比較教育 |
3 |
後期課程
英語学・英語教育学3名、日本語・日本語教育学3名、国際文化3名
一方、前期課程の学生収容定員は40名、後期課程は15名であるので、分野によって多少のアンバランスはあるが、必要な教員数は十分確保されている。
施設・設備は、大学院専用の共同研究室、演習室が整備されている。特に共同研究室(382u、90名収容)にはグループ研究用のディスカッションスペース、コンピューターブース(20台)、自習コーナーを備えている。また、中央図書館には各分野に必要な図書、学術雑誌を豊富に揃え、研究個室(4室)も用意している。その他教材作成スタジオなど主に教員が使用する施設も院生に開放している。このように、大学院の教育研究のための施設・設備は一応整っているが、インターネット言語教育コースの開設に伴って今後特に情報インフラの一層の充実が求められる。
研究科の教育研究、人事その他重要事項は、研究科会議で審議される。議長は研究科長で、委員は、学部の専任教員のうち大学院を担当する教員全員である。コースに固有の諸問題についはコース内でというよりも、むしろ関連の学科で議論される。各コースに共通の問題については、研究科長及びコースの代表(各2名)で構成する大学院運営会議に諮られ、議題を整理した上で研究科会議に提案される。全学に関わる問題については、本学では大学院委員会を置かず、評議会で審議決定する。そのために、評議会には大学院を担当する教授2名を送り大学院の意向を反映させている。
以上のとおり、本学研究科は、1.大学院の理念・目的、教育目標に副って組織されており、2.教員組織も充実しており、3.施設・設備も一応整備されているので、教育研究組織として適切であると考えられる。しかし、大学院の教育研究を今後とも高度に推進させるためには、情報インフラを中心に施設・設備の更なる改善と充実が求められる。
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