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学生主体の外国語の学び



英米語学科 加藤 由崇
2024年4月に本学に着任いたしました。私の専門は応用言語学・英語教育で、英語の教育やコミュニケーションの領域における理論と実践の融合を目指しています。現在のおもな研究テーマは、探究的実践とタスク研究の2つです。

探究的実践(Exploratory Practice)は、1990年代からブラジルと英国を中心に発展を遂げてきた実践者研究の一つです。学習者を主体的な「実践者」とみなし、外国語の学びに関する学習者自身の「問い」に基づいた協働的な省察と授業内での言語使用を同時に支援します。学生の知的好奇心を反映した「なぜ…か」や「本当に…か」といった形式で表出される問いの探究は、教師にとっても大変面白いものです。

タスク研究については、タスク・ベースの言語指導(Task-Based Language Teaching)という分野の研究知見をふまえ、おもに教材開発研究を行っています。対人コミュニケーションにおけるタスクを「情報伝達」「情報合成」「ナレーション」「問題解決」「意思決定」の5つに分類したうえで、学習者が実生活で直面するコミュニケーション場面を想定した教育タスクを開発し、それらの言語習得上の意義や授業内での効果的な活用について研究しています。

その他、これまで高等学校や大学の多数の英語教科書開発に携わってきた経験を活かし、教師と学習者が教材(学習材)を協働的にデザインする枠組みの提案なども行っています。本学の学生とのコラボレーションを存分に楽しみたいと思っています。